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発達障害で不登校の息子が生きやすい世の中になりますように!!

幼稚園と発達センターの併用通園はできるか?

大いに不安ばかりが募る幼稚園での生活が始まりました。

幼稚園へはバスで通うことになっていて、園が指定したバス停留所まで歩いていき、そこからバスに乗って幼稚園まで連れて行ってくれることになっていました。

息子が乗るバス停はもう一人同級生の女の子と一緒でした。その子は3人兄妹の3番目のお子さんでした。お母さんはとても感じがよく、その幼稚園へ通うのも3人目だったので、親身に相談に乗ってくださり、初めての幼稚園で不安もたくさんあった私にとって、頼もしい存在でした。

 

幼稚園が始まると園での様子を知る手段がなく、どんな風に過ごしているのか全然わかからないまま申し込んでいた発達センターへの面談の日が近づいてきたので、園での様子を教えて欲しいと担任の先生へ頼んでみました。そうすると、やはり補助の先生が付いてお世話してくださっていることを知ることとなり、申し訳ない気分でいっぱいになりました。その幼稚園の年少クラスは大体1クラス13~15人の中に担任の先生と補助の先生の2名が配置されます。担任の先生は新卒で入社したばかりの新人先生と補助の先生は経験豊富な年配の先生でした。

発達センターの面談では、幼稚園へ行ってることもあり専門職指導のコースのみを利用する形で話は進んでいましたが、幼稚園生活で集団行動や身の回りのことが全くできず、補助の先生が息子にほぼ付きっきりでお世話している状況がとても心配だったため、幼稚園への入園を後悔していることも相談しました。当時もネットで情報取集をしていて「幼稚園と発達センターの併用通園」を利用していた人(他の市区町村)のブログなどを閲覧し、そういう方法もあることを知っていたので、センターの先生にもそういうことができるのかどうか聞いてみました。「できないことはないが、幼稚園とセンターでやり方が違うことでかえって混乱することがあるのでお勧めしていない」と言われました。

センターからの面談が終わり、帰宅。「センターと幼稚園を併用通園することは混乱するのでお勧めはしない」と言われてしまったことと幼稚園から聞いた息子の様子を合わせて思い悩みました。このまま幼稚園生活を送ることについて、補助の先生が息子に独占状態で付いている状況は他児も園生活が慣れない中でとても迷惑なことのように思えました。

幼稚園へ報告のため電話した時に、「ご迷惑になるので退園し発達センターへ転入しようか悩んでいる」旨も伝えました。園長先生は、「退園」と聞いて驚き、後日面談をしてくださることになりました。まだ、入園から1週間しか経っていませんでした。幼稚園の面談では、幼稚園の現在の様子や私の心配や不安について相談しました。併用通園については、出来ないことはなく、その幼稚園ではかつて1人だけ利用したことがあるようでした。「月・火曜日:発達センター」と「水・木・金曜日:幼稚園」と、なるべくまとめて利用することで混乱を少なくすることもできるのではと言われました。私が思い悩んでいる様子もあってか、園長先生から発達センターへ連絡を取ってくださることとなりました。

 

園長先生はとても親身になってくださいました。これまでたくさんの園児と触れ合ってきた中で、「今、その子にとって必要な支援」について語ってくれていたと思います。

私の支援センターで知り合った言葉の遅れのある子について入園を拒否した理由は残酷に思い、切り捨てているのではと思っていましたが、全く逆で、その子のために親身になって言ってくださっていたことを幼稚園での生活を送ったり、療育に通うことになってから身に染みて思い知らされました。

その後、発達センターの通園の体験入所へ行きました。

発達センターで最初に気づくのは、視覚的に配慮されていて、気の散る掲示物はなく、先生の指示や課題へ集中しやすい環境になっていたことでした。

 

印象的だったことは、「着替え」という課題をそれぞれが取り組んでいたことでした。

「カバンから服を出す→服を着替える→脱いだ服をたたむ→その服をカバンへしまう→カバンをロッカーへしまう」という一連の動作について、幼稚園では当たり前のように一瞬で終わってしまう動作なのですが、センターではその子に応じた支援(声掛けや手助け)を丁寧にそれぞれの発達に合わせて取り組んでいました。

 

幼稚園では最低限、「身の回りのことが自分で出来ること」については「出来る」というのが前提条件のような形であったと思います。なので、一定条件に達していない子供について、私立幼稚園では先生の人数や状況に応じて拒否することも出来るのだと思います。センターで、身の回りのことを丁寧に指導してくださることはこの時の息子にとって必要なことのように感じました。身の回りのことについて出来るように一般的な子育て方法で教えてきているつもりでしたが、息子には身についていなかったのです。それは私自身の責任のようにも思え、子育てへの自信をなくさせるものでした。当時は息子が発達障害であることを認めたくない気持ちもありながら、情報収集していくと、早くから療育を始めた方が社会適応にも良いということを知ったので、すがる気持ちで発達センターでの療育をはじめたいと思っていました。